海洋短波レーダについて
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海洋短波レーダ(HFレーダ)は、短波帯の電波を用いて遠隔地より海面の流れや波を観測するリモートセンシングの機器です.その原理は、Crombie (1955) により発見され、Barrick (1972)らによって実用化されました。アメリカでは、東海岸の一部を除き、沿岸を網羅的に観測しています。蘭越局では、取得したデータを北海道西岸域の海流予測やレスキュー、石油や汚染水流出時の対応、漁業者への海況状況の提供、漁業のICT化の基礎データ、洋上風力建設にあたり建設前後の海況状況の評価、データの蓄積による海況予測等を目的に設置し、2023年12月無線局のライセンスを取得し、稼働しています。
海洋短波レーダの設置は、船の科学館助成事業 (日本財団)、琉球大学の協力を得て、日本において市町村としては初めて導入されました。リアルタイムデータは近日公開予定です。
海洋短波レーダ蘭越局
スペクトルデータの取得率
引用文献
Barrick, D.E. (1972) Remote sensing of sea state by radar. in Remote Sensing of the Troposphere, Ed. V.E. Derr, NOAA/Environmental Research Laboratories, pp. 12-1-12-46.
Crombie, D.D. (1955) Doppler spectrum of sea echo at 13.56 Mc/s, Nature, No. 175, pp. 681-682.